私が大人限定の出会い系サイトPCMAX（18禁）に登録したのは、三十代後半になってからです。
仕事と家庭の往復ばかりで日々が過ぎ、刺激のない毎日にふと「自分の新しい一面に出会いたい」と感じたのがきっかけでした。
登録の際、趣味や希望を書き込みながら、自分がどういう人と出会いたいのかを改めて考えました。
「日常から少し離れた刺激がほしい」「本音をさらけ出せる関係を築きたい」といった正直な気持ちをプロフィールに綴りました。
数日後、年上の女性からメッセージが届きました。
文章には知性と温かみがあり、丁寧に自分のことを紹介してくれる姿勢に好感を持ちました。
彼女は44歳。これまで責任ある立場で働き、普段は周囲の期待に応えてきたそうです。
その反動なのか、プライベートでは自分を解放したい願望があることを、やり取りの中で少しずつ打ち明けてくれました。
メールを重ねていくうちに、自然とお互いの考え方や価値観、好きなことや苦手なことについて語り合うようになりました。
どこか懐かしさと安心感のある、落ち着いた雰囲気の女性でした。
やりとりの中で、彼女は「普段はしっかり者で通しているけれど、本当は誰かに身を委ねてみたい」と静かに語ってくれました。
初めて会う日が決まったときは、とても緊張しました。
待ち合わせは、静かなカフェ。
彼女は黒いワンピース姿で現れ、穏やかな微笑みを浮かべていました。
会話はとても自然で、ネット上で感じていた知的で優しい雰囲気がそのまま伝わってきました。
一緒にコーヒーを飲みながら、これまでの人生や、今だから話せることをぽつりぽつりと語り合いました。
その日の終わり、彼女の方から「もっと自分を開放してみたい」と打ち明けられました。
具体的な言葉はなかったものの、彼女の中に眠っている「受け身の願望」や「命令されることへの安心感」が少しずつ感じ取れました。
数回会ううちに、二人の距離はゆっくりと縮まっていきました。
ある日、彼女が「一度だけ自分の素直な気持ちを受け止めてくれませんか」と提案してくれました。
事前にルールや合図をしっかり決め、互いの同意を確認してから、非日常的な時間を共有することになりました。
プレイは決して過激なものではありませんでしたが、
アイマスクをしたり、手をそっと握ったり、
お互いの緊張を少しずつほぐしながら、相手を思いやる時間が流れていきました。
その場の空気は穏やかで、普段とは違う自分を安心してさらけ出せる空間でした。
終わった後、彼女は「自分を受け止めてもらえて、本当に救われた気持ちになった」と穏やかに微笑んでいました。
私自身も、自分の中に眠っていた一面を彼女との出会いによって初めて認識することができました。
この体験を通して感じたのは、「年齢を重ねても、素直な自分で新しい一歩を踏み出すことはできる」ということです。
大人の出会い系サイトは、ただの刺激や表面的な関係だけでなく、
普段では知り合えない相手と、本音を交わし合える貴重な場なのだと改めて感じました。
今もときどき彼女から近況を知らせるメールが届きます。
そのたびに、あの日の新鮮な緊張と穏やかな解放感を思い出します。
そして、人生における新しい出会いの大切さを静かにかみしめています。
その後も私たちは定期的に会うようになりました。
普段は何気ない話題で盛り上がったり、時にはお互いの悩みを打ち明け合ったりと、自然体で付き合える関係が続いています。
非日常の体験をきっかけに、お互いの信頼がより深まったことで、日々の暮らしにも新しい彩りが生まれました。
彼女と過ごす時間は、ただ刺激的なだけでなく、心の奥底から安心できるものでした。
誰にも見せられなかった自分の一面を受け止めてくれる存在がいることで、自信を取り戻し、前向きな気持ちで毎日を過ごせるようになったのです。
この出会いが、私にとってかけがえのない財産になりました。
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