私は40代になってから、出会い系サイトPCMAX（18禁）利用し始めました。
普段の生活の中では出会うことがない女性と関わってみたいという気持ちが強くなったからです。
特に「SM」や「支配と従属」といったテーマに関心があり、同じような指向を持つ人が集まると噂されるサイトに登録してみました。
登録後しばらくは誰ともやり取りをしていませんでしたが、ある日、ひとつのプロフィールに目が止まりました。
年齢は50代と書かれていて、自己紹介には「大人の遊びを知っている人だけに会いたい」とだけ。写真は落ち着いた雰囲気の横顔で、顔ははっきりとは映っていません。
けれど、その曖昧さに逆に想像を掻き立てられ、メッセージを送ってみることにしました。
最初のやり取りはとてもシンプルでした。「ご興味があるのは、どんな世界ですか？」と彼女から問いかけがあり、私は正直に「普段の自分では見せられない弱さを許してくれる人を探しています」と答えました。
その後の会話のテンポは独特で、彼女は決して多くを語らないのですが、言葉の端々に強い主導性が感じられました。「こちらのルールに従えるなら会ってもいい」という一文を見たとき、妙な緊張感と興奮が入り混じったのを覚えています。
初めて会ったのは朝霞の喫茶店でした。
黒いワンピースに赤いカーディガンを羽織った彼女は、年齢以上に艶のある雰囲気をまとっていました。
誰かに似ているとすれば、映画『愛の嵐』に出てくるような女性。
柔らかい微笑みの奥に、鋭い視線を隠しているタイプです。
席についた瞬間から、こちらが質問するよりも先に彼女が主導して会話を進めていきました。
「あなたは従うことに喜びを感じるのね。」
その言葉をさらりと言われたとき、自分の奥底を見抜かれたようで動揺しました。
普段の生活では強がってばかりいる自分が、彼女の前では急に小さくなったような感覚がありました。
それを恥ずかしいと感じる一方で、なぜか安心もしていたのです。
その後、何度か会ううちに関係性はよりはっきりとしたものになっていきました。
彼女は細かい指示を出し、私はそれを守ることに妙な満足感を覚えるようになりました。
例えば「待ち合わせには必ず10分前に来ること」「私が話しているときは決して割り込まないこと」といった、ごく小さなルールです。
しかし、それを守ること自体が一種の儀式のように感じられ、自分の中の「変態性」が刺激されていきました。
実際に一緒に過ごす時間は、決して派手なものではありません。
食事をしたり、散歩をしたり、時には何もせずにただ話し込むだけの日もあります。
それでも、彼女の視線や一言に込められた圧力が、私にとっては何よりも強い体験でした。
普通の恋愛関係では味わえない、支配と従属の境界を歩いているような感覚。
まるで自分の存在が彼女によって定義されているかのようでした。
あるとき彼女に「あなたは自分が変態だと思う？」と問われたことがあります。
私は少し考え込んでから「そうかもしれません」と答えました。
すると彼女は笑って「それを恥じる必要はないの。」
「その正直さがあなたの価値よ」と返してくれました。
その瞬間、自分がこれまで隠してきた欲望や弱さを肯定された気がして、心の奥に強い解放感が広がりました。
この出会いを通じて、私は「変態性」とは単なる性的嗜好ではなく、人間関係の中での在り方のひとつだと感じるようになりました。
相手に従うことで安心する人もいれば、相手を導くことで満たされる人もいる。
そうした関係性の中で、自分の居場所を見つけることができたのだと思います。
出会い系サイトを使うことに不安を抱く人も多いでしょう。
しかし、私にとっては普段の生活では絶対に出会えない女性と出会い、自分自身の奥底を見つめ直すきっかけとなりました。
彼女との関係は今も続いており、日常と非日常の境目を歩くような体験を重ねています。
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